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レビュー

ギルド  BUMP OF CHICKEN


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ドン亀更新の中、新シリーズスタートですってよ。奥さん。
足りない頭をフル回転させつつもなんとかやっていきたいと思っていますので、、応援&ツッコミ等、どうぞよろしくお願いします。

歌詞(うたまっぷに飛びます)

先に言い訳しておくと、管理人は「人形劇ギルド」は未見で、今回の記事を書くにあたって「ユグドラシル」全体を聞き返してもいません。
その辺でツッコミありましたら、ぜひコメントを(他力本願)。


『人間という仕事を与えられて どれくらいだ
 相応しいだけの給料 貰った気は少しもしない』

「人間という仕事」とは、人の日々の営み、大きく捉えれば人生と読める。
主人公はそれを「仕事」として「与えられ」たものだと捉えており、「給料」という見返りが無いことをボヤく。
人生そのものが義務感もしくは退屈な繰り返し(ルーチンワーク)として感じられてしまう瞬間は多かれ少なかれ、誰にでもあるだろう。
しかし、それを真実(結論)とする物語や詩はあまりない。
だからこの歌も当然、この救いのない価値観を主人公が克服する歌なんだろう……と思うんだけど、驚いたことにこの主人公は、続く3行目にして早くも『「仕事ではない」解っていた』と認識してしまう。青臭いんだか達観しているんだか掴みづらいぞオイ。
しかし、その認識は前向きな方向に向けられず、すでに「手遅れ」だと語られる。

『悲しいんじゃなくて 疲れただけ』
極めて平易な言葉だが、主人公の抱える苦悩の質と深さが表現されている。
恒常的な搾取に晒された人間は、悲しみに酔うだけのエモーションすら喪失してしまうものだと思う。
しかし「人間」を休むことはできない。主人公も気付いているように「仕事」ではないからだ。

『奪われたのは何だ 奪い取ったのは何だ』

人間の営みとは――というより、生き物が生きるということは、それだけで、否応無しに何かを奪い、また、奪われていくということ。
それは一生変わらないし、終わらない。
終わらないから繰り返すしかなくて、その苦しみや痛みに人は少しずつ慣れていく――忘れていく。
そういった業を認識し、同時に自らを守り生き抜いていくために折り合いをつけていく。
それを人は「大人になる」と言うのじゃないだろうか。

『汚れちゃったのはどっちだ 世界か自分の方か』


ギルドの主人公は、そういった摂理や価値観に迎合しない……しないんだけど、ここでまた驚かせられるのは、
『いずれにせよ その瞳は 開けるべきなんだよ』
と、それでもなお現実を見つめよう。と歌ってしまう主人公の強さだ。
そして、そういったこと諸々をすべて『気が狂うほど まともな日常』とまとめてしまう……
なんというかもう、青臭いとか達観しているとか、そういった言葉では表現できない、人間や世界に対する、藤和基央の尋常でない誠実さを歌詞の中に見てしまう。

続く2番では、主人公が、これまで受け身でいたこと、しかし『沢山の眩しさ』を思い出したことが歌われる。1番と比べるとより卑近な目線になっており、それはサビでも同じ。
内省し、自身の価値を誰にともなく問いかけていき、たしなめ、そしてそれもまた『まともな日常』と括って終わる。
個人的に注目したいのはそこも含めた『夜と朝を なぞるだけの まともな日常』という一節だ。
この主人公が語ることによって、額面通りでないニュアンスが浮き立っている部分だと思う。
人生は見返りのあるルーチンワークなどではなく、また、自らが受け身であることに気付き、『沢山の眩しさ』を周りにあると思い出した主人公には『なぞるだけの』営みなど送れるはずがないからだ。
しかし、人の営みや個人の内面がどうであれ、宇宙の法則は変わらない。
だからこそ、この節では『夜と朝』という巨視的な言葉選びがされているのだと思う。

最後のサビでは、主人公の強さと決意がより明確に裏付けられていく。
『逃げ込んだ檻 その隙間から引きずり出してやる』
この『引きずり出してやる』という強引かつ強気な表現がすごくいい。
この詩は初めから、内省しているような・誰かに語りかけているような視点と表現で一貫して描かれている。
それはもちろん、自身の内面(繊細だったり臆病だったりするもうひとりの自分)への語りかけなのだが、その積み重ねを通して、クライマックスにこの強い言葉選びがされているからこそ、感動的な表現の連続になっている。

『汚れたって受け止めろ 世界は自分のモンだ』

結局のところ『汚れ』というのは主観に左右される観念であり、実体のない付属だ。
しかし同時に、形而上、厳然として在るものでもある。だから、目を逸らしてはいけない。
でも同時に、そんなものに自分の存在の可否を委ねてもいけないのだ。
人間は主観の檻から出ることはできない。他者にはなれない。
だけど、だからこそ『世界は自分のモン』だし『構わないから その姿で 生きるべき』なのだ。
そして『それも全て 気が狂うほど まともな日常』なのである。

ちなみに、一応付け足しとくと【ギルド】っていうのは中世ヨーロッパで発達した同業者組合。
特定の技能を持った集団の集まりのことです。
この歌は基本的に、主人公自身の内面に対する語りかけだと前述しましたが、その苦悩や決意が普遍的なのは言うまでもありません。
同業者同志、みんなで協力して頑張りまっしょい!
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プロフィール

クロサキ

Author:クロサキ
クロサキといいます。以前はmorganeと名乗っておりました。
なんてこたーない自堕落な日常を綴っています。
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