メッセージ


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久方ぶりの更新となってしまいました。

今作、ずっと楽しみにしていたのですが、期待以上の傑作でした!
以下、ネタバレなうえに思いっきりフィルマークスからの転載です。
先に内容を知っていたほうが良い面もある作品なのですが、個人的には前情報なしで見ることをオススメします。
2回観るか、映画→原作小説→映画の順で鑑賞するとより味わい深いと思いますよ~(上から目線)


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ヒメアノ〜ル


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※ラストに触れています

「今年の日本映画はすごい!」と、各所で叫ばれております。

「君の名は。」「シン・ゴジラ」という大ヒット作だけでなく、年末には「この世界の片隅に」という名作まで公開されてしまいました。
(これを機会に同監督の「名犬ラッシー」が再評価されてほしい!)

他にも傑作と噂の話題作はたくさんあるのですが、何を隠そう管理人、そのほとんどを観れていないのです。
その中でも特に心残りなのは「葛城事件」や「日本で一番悪いやつら」などのバイオレンス作品を劇場で観れなかったことですね。

なので、レンタル解禁されたものをこの年末に後追いで観ていまして、本日鑑賞したこの「ヒメアノ〜ル」もそうした内の一本なのです。
古谷実の原作は未読なのですが(明日にでも読もう)、高い評判と吉田恵輔監督の名前から期待していた以上の逸品で、もうたいへん素晴らしかった!

実は、未見作の情報やらレビューやらを深追いしてしまう最近の悪いクセで、作品全体のイメージはだいたい把握してしまっていたんです。
二部構成であるとか、描写の過激さとか、森田剛の演技の素晴らしさとか、ラストは切ないとか……
それは全部その通りの作品で、そう言った意味での意外性はなかったのですが、それでもやられてしまいました。

とはいえ、劇中の森田(役名も同じ)の凶行があまりにも過激でかつ卑劣であったため「いくら過去に事情があるとしても切なく同情なんかできねーよ」と、鑑賞中は思っていたのも事実で「これはラストにはノレないかな」と浅はかな予想をしていたのですが……繰り返しになりますが、それでもやられてしまいました。

森田は決して許されない殺人者だけれど、彼にもかつて人間性や優しさが間違いなくあって、でもそれが、暴力によって決定的に捻じ曲げられ壊されてしまったんだ。という、悲劇としかいいようがない「真実」が、切なすぎる台詞とともにスクリーンいっぱいに広がるあの瞬間に、不覚にも号泣。
その「瞬間」を、これ以上ないほど映画的に表現しきった、演出の丁寧な積み重ねとメイキャップ、なによりも森田剛の演技は、いくら賞賛してもしきれない。
自分はもう、あの台詞と血まみれの無邪気な笑顔を思い出すだけで、涙腺がゆるんでしまう。

絶妙で気まずい笑いを演出する吉田監督の手腕は相変わらず冴え渡っていて、ほかの役者陣も全員素晴らしく、ブラックコメディとしても大変出来が良い。この部分だけでも、全編楽しんで見られます。
濱田岳さんのきめ細かい受けの芝居とか佐津川愛美さんの小悪魔的なロリ可愛さとか、ほんと最高。

露悪的なところも多いので人を選ぶ作品であるとは思いますが、傑作だと思います。是非!

君の名は。


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前回の記事から勢い込んで観に行ったくせに、書くのは遅くなってしまいました。

というわけで今更のアップです。

※以下、ネタバレしています!

言の葉の庭


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新海誠監督の新作「君の名は。」の評判があまりにも良いので、見に行く前に予習をしようと、過去作を次々観ています。

「ほしのこえ」→「彼女と彼女の猫」→「雲のむこう、約束の場所」→「秒速5センチメートル」→「言の葉の庭」という感じですね。

「おいおい、『星を追う子ども』が抜けてんぞ」というお声が聞こえてきそうですが、こちらに関しては劇場公開時に2回観ており、ブルーレイも購入しているという個人的に馴染み深い作品なので、観る前の予習はいいかな~……と思いスルーしてます。

ちなみに「秒速」に関しては2度目の鑑賞です。初めて見た新海作品がコレでした。
そのときの印象としては正直「この監督、苦手かも」と言う感じでして……
たしかに背景はスゴかったし、あの結末には心を抉られたけれども、饒舌かつ自己陶酔的なモノローグが鼻につき「この監督、もしかして」と思い調べてみたらやはりハルキスト……「ノルウェイの森」を読み終わるやいなや「才能はあるけど苦手!」という烙印を村上春樹に押したように、新海誠にも同じことをしたわけです。

とはいえ前述のとおり、「星を追う子ども」にはガッツリハマってしまったわけですけども……でもこの作品に関しては、王道ジュブナイルファンタジー×孤独を抱えた少年少女の喪失と再生の物語。という、個人的に凄まじくツボな部分を刺激されたからであって、いち映画作品として見ると、丁寧に作られている反面、モロにジブリっぽい美術や描写がノイズになっていることも否めなかった。
まあつまり、個人的には大好きなんだけど、人にはオススメしづらい作品だったし、フィルモグラフィの中でも異色作だと思っていたので、監督に対する苦手意識が払拭されるまでには至らなかったわけです。

いつものことながら前置きが長くて申し訳ないです。
本題の「言の葉の庭」、もう結論から言っちゃいますね。

参った。泣いた。

あんな人やこんな人の絶賛を聞きつつも正直なところ半信半疑だった「君の名は」に対しての期待値が今作でハネ上がりました。こりゃー傑作だわ。

新海監督といえばまず、ノスタルジーを刺激する自然描写――背景の美しさが長所として挙げられると思います。
毎回あらゆる風景やガジェットに力が入っていますが、特に、「空」の色使いと「光」の表現は、監督の個性と言ってよい、代替不可能な魅力でしょう。
それらはただ美しいだけでなく、登場人物の心理を代弁するという情景描写にもなっていて、アニメーションとして、映画として、実にまっとうな表現方法をとっているところも素晴らしい。

……しかし、実はこの、誰もが認めざるを得ないだろう美点すらも、個人的にはちょっとモノ申したいところがあって……

ものすごく力を入れて作り上げているのはわかる。
でも「ほしのこえ」のような短編でならともかく「雲のむこう~」のような長編や、「秒速」のような中編(連作短編)のときでさえも、ほぼ全シーンにそういった美麗な背景で来られると、お腹いっぱいになっちゃうわけですよ。
フレアの描き方&使い方とか、J・J・エイブラムスも真っ青だよ!
しかもそこにお馴染みの、悲観的かつ自己陶酔的なモノローグが被さってきて……映像で十分表現できているにもかかわらずそんなことをされると、肉中心(レバー込み)の重いフルコースを食べさせられたうえにデザートはビッグパフェを出されたような気持ちになっちゃう。
何を言っているのかだんだんわからなくなっているのでまとめると、要は映画の語り口として過剰だったんです。
観ている最中「ハイハイわかった。わかったよ」と何度思ったことか……

しかし、今作「言の葉の庭」は違う!
映像の美しさはそのままに……いやむしろ表現力はパワーアップしているんだけども、全編を通して、それらがほどよく抑制されているんです。
そして、それにより、これまでの新海作品に(ありそうで)無かった「静謐さ」が生まれている。

これは、コンセプトとして必然的に雨(曇天)のシチュエーションが多いということもあるでしょうが、自分は風景のバリエーション(表現の引き出し)が増えたという印象を持ちました。
これまでの「空」と「光」の表現に加えて、今回は「木々(緑)」と「水(雨)」の表現も絶品。
オープニングシークエンスでの水とその音使いは、タルコフスキーを思い浮かべてしまうほどのクオリティで、ひとすらうっとり。
そして、抑制されているからこそ、全体の緩急が保たれ、シーンごとのバランス&対比となり、ついに「ここぞ!」という時に必殺の表現が映し出されるときには、破壊力増しましでこちらの心を刺激してくるのです。

それと新海作品て、自然など有機的なモノに力を入れながらも、陰影はモロにデジタルっぽいですよね。
だからか、どこか無機質な部分が混在していて不思議な味わいになっている反面、個人的には浸りきれない部分もあったのですが、今作ではそれも物語上の対比として機能しているように感じられて気になりませんでした。

抑制されているのは映像(絵)だけでなく、モノローグもそうでしたね。これも個人的には大変うれしかった。
編集のテンポも良く、過去作と比べて(舞台立ての地味さにも関わらず)格段に見やすい仕上がりになっている。伏線の張り方も自然で上手い。

ただ……これは本当に無い物ねだりなのですが、これまでの作品とは一線を画す静謐さと映像美を持ち合わせている作品だけに、もうちょっとじっくり見せてほしいシーンがあったのも事実。
それこそ前述のオープニングシークエンスのひとつひとつとか……そりゃタルコフスキーみたいに、水が流れるだけのシーンを一分間映せとは言わないけどさw

ともかくそんな感じで、良い意味で変化(個人的には進化と呼びたい)している今作ですが、監督の作家性――これまでのテーマは踏襲されていると思います。

※以下、終盤の展開に触れています!

最近読んだ漫画

どれもこれも、実写化している作品です。
ドミーハーです。罵ってください。


「ちはやふる」

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今さら読み始めて、大いにハマっております。
雑な例えですが、「少女漫画と少年漫画のハイブリッド」という印象。
競技かるたの面白さと苛烈さを描きつつ、大江さんのような「かるたが歌であることを忘れたくない」と、物事の意味や背景にこだわる想いを持ったキャラクターにも比重を置いている細やかさと多面性がすごく良い。
そういった点を作中で見るにつけ「この作者って大人だなぁ」と、しみじみ思います(良い意味で)。
実写版の評判も高いですが、広瀬すずがちょっと苦手なので(たいへん才能のある女優さんだとは思いますが)、レンタルで鑑賞予定であります。

ちなみにですが、何を隠そう管理人、中学の時に国語の授業でやった百人一首では学年では有数の強さを誇っておりました。
生まれながらの出来の良さ――才能とかセンスとかとは基本無縁の人生を送っている管理人としましては、ちっぽけだけども、思春期の輝きの一つであります。
……とはいえ最近は、当時のことを思い出すと、ちょっと落ち込んでしまう傾向もありまして……
というのも、そういった驕り(大して努力もしてないのにそれなりの強さがある自分への陶酔)を矯正せずヘラヘラしていたせいで、待ちに待った学年総合大会では、その大会でチャンピオンとなるHさんにコテンパンにされてベスト4にさえ残れなかったのですよ。
Hさんが圧倒的に強かった(決勝戦でも余裕で勝ってた)ことは置いとくとしても、自分のだらしなさ、具体的・計画的な努力をしようと思わない意識の低さは、今でも変わらないなぁ……とつくづく情けなくなってしまって……
「ちはやふる」の面々を見習って、少しでも矯正していきたいものです。


「溺れるナイフ」

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完結から数年、やっと全巻読みました。 これは実写化関係なく読んでいたのですが。
三十路も近いというのに、10代の自意識を描いた漫画に共感しまくっている自分が悲しいやら、でもちょっと愛しいやら(←だからダメなんだよ!)。
ジョージ先生には、ぜひとも竜太のスピンオフを短編で描いていただきたい。作中の男キャラで、絶対一番将来有望だよ!!

で、実写映画のほうは小松奈々が夏芽演じると。
正直、夏芽はもうちょっと派手な顔立ちのイメージだったけど、妥当なキャスティングなんじゃないでしょうか。上白石萌音のカナはピッタリだと思う。


「アイアムアヒーロー」

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18巻まで読みました。
ようやく真相らしいことが明かされてきましたが「GANTZ」と被ってねぇかコレ。

実写版見ましたが、そっちの感想は次の記事で。


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プロフィール

クロサキ

Author:クロサキ
クロサキといいます。以前はmorganeと名乗っておりました。
なんてこたーない自堕落な日常を綴っています。
どうぞお気軽に閲覧、コメントなど。

鑑賞メーターや読書メーターもやっています。

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